概要

概要

 今日の日本社会におけるグローバル化の進展に伴い、海外進出企業の現地管理部門のトップ人材だけでなく、ビジネスのあらゆる場面、バックヤードを担当する部門においても、国内外でのグローバル化が求められています。
 本事業では、地域(とりわけ九州地区)にカスタマイズした社会人の学び直しと女性のキャリア・アップに焦点をあて、また新卒にも対応できるグローバルなビジネス展開に対応する中核的な専門人材を養成するために、以下の3つについて、開発・検討を行います。

目的

1. グローバル社会におけるニーズに対応した 学位資格枠組みを国際的に比較します。
グローバルな人材ニーズとそこで必要な学位資格枠組みについて、海外の事例を調査することで検討します。
また同時に、グローバル化・国際通用性を見据え、その学位資格枠組みに対応した教育プログラムに関しても明らかにします。
2. グローバル社会に対応した国際通用性をもった人材養成について、海外の先端事例としての教育プログラムや教育機関の運営等の調査をもとに検討します。
3. 地域における産業界のニーズを捉え、学び直しが可能な積み上げ方式の学習ユニットのモデルプログラムの開発・検討、試行実施を行います。
目的

実施体制

国際通用性分科会

 グローバル人材の養成という観点から、海外における職業教育および学位・資格枠組みの先見的な事例を調査し、カリキュラムやプログラムを開発するにあたって参照とすべき知識・技能・コンピテンシー(能力)について検討を行います。
 本年度は、学位・資格枠組み(AQF)を先進的に導入しているオーストラリアと、職業教育の大学化を実現しているフィンランドへ赴き、とりわけビジネス分野におけるモデルプログラムを調査しました。
 また、鹿児島分科会において開発・試行した実証講座では、ヴィクトリア大学からHugh Guthrie氏を招聘し、オーストラリアのトレーニングパッケージとの比較に基づく検証を行いました。

鹿児島分科会

 本分科会は福岡分科会と合わせて、とりわけ九州地域におけるモデルプログラムの開発・試行実施を行います。 また開発の折には女性や社会人の学び直しに対応したプログラムとなるよう検討し、実施後には検証委員会によるプログラムの評価・改善も行います。
 今年度の鹿児島分科会においては、講座の開発に先立って産業界ニーズを把握するために、かごしま起業家交流協会や鹿児島商工会議所、かごしま産業支援センターなどへ訪問ヒアリング調査を行いました。
 調査の結果得られた多様かつ細分化されたニーズを参考にしつつ、学習者ニーズも考慮したプログラムを開発。全3日(9分野13講座)にわたって実証講座および検証を実施しました。

福岡分科会

 国際的な会計分野ならびにビジネス・マネジメント分野をテーマに、社会人の学び直しを企図した実証講座を開催しました。
 企業のニーズを把握するために福岡商工会議所へヒアリング調査を行い、とりわけ教育訓練については企業間格差が大きいこと、また少企業になると社内での研修そのものが困難であるということが明らかになりました。
 実証講座の実施に際しては、「会計分野の中核人材の育成」および「経済活性化のための女性の潜在能力の掘り起こし」の2点に焦点を当て、中小企業コーディネーターに特化したプログラムを作成しました。

関連プロジェクト