木村 拓也
本務部局 | 基幹教育院 人文社会科学部門 |
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学 歴 | 東京大学大学院教育学研究科 総合教育科学専攻 修士課程 修了(2005年) 東北大学大学院教育情報学教育部 教育情報学専攻 博士後期課程 中途退学(2007年) 博士(教育学)東北大学(2009年) |
職 歴 |
2007-8年 京都大学助教 2008-12年 長崎大学助教・准教授 2012年-現在 九州大学准教授 |
専 門 | 教育計画論,教育測定論 |
主な研究テーマ | テスト・選抜制度の妥当性問題 |
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研究キーワード | 大学入試,学力調査,学歴資格,進路選択 |
メールアドレス | kimura@artsci.kyushu-u.ac.jp |
研究紹介: “教育と選抜”という教育社ii会学の伝統的なテーマに関心をもち,教育思想史・教育社会学といった専門分野に加えて,テストの統計的方法論であるテスト理論の知識と技法の修得に努め,それらの知識を組み合わせることで、大学入試研究や学力調査研究に,従来の教育社会学にはない新しい切り口で研究に取り組んでいます。具体的には,「テスト(測定/評価)の政策・制度」を専門としており,特に,大学入試制度が高大接続システムに与える影響に興味をもっています。「テスト」をよりよく理解するためのツールとして教育測定論の知識も応用して研究していますが,社会学・歴史学・制度論的アプローチを得意としております。
最近の研究としては,歴史資料に埋もれてきたテストデータから戦後大学入試の軌跡を描き出す「戦後大学入学者選抜制度の計量歴史社会学」をメインの仕事としています。例えば,1960 年代の日本で実施された「能研テスト」の研究では,当時のデータを収集して再分析を行う研究を進めています。昨今話題になっている,大学入試統一試験の複数回受験の課題に対し,昭和39年昭和40年の能研テストの複数回受験者データを用いて分析をおこなうなどの研究成果をあげています。
私の研究スタイルの根底には,「テスト」を単純に十把一絡げに否定してしまうのではなく,それは「テスト」に関する思考停止になるし,なにより「テスト」 研究が進歩せず,良くも悪くも「テスト」に対する理解が滞ってしまう,という考えがあります。なので,一度,「テスト」を現実的に社会の「必要悪」とでも割り切って考えた上で,よりよくするための改善,制度変更,或いは,より良い使い方 について考える研究を志向しています。