活動概要
教育組織・制度と進路・職業的な社会化・配分・選抜」に関する教育社会学的な、かつ政策科学的な研究を主題として教育・研究を進め、特に、実証的研究活動を中心に幅広く研究活動に従事している。
九州大学での教育活動は、1996年度から教育学部助教授として関わっており、とくに学外の専門家や地域の関係者とのコンタクトを通して、今日的な教育課題を把握し、教育社会学の見方を体得するように工夫をしている。
主な研究テーマとしては、「教育と職業・職業キャリアの関連」を通して「教育の社会的効用」を検討するための理論枠組みの構築を進めている。
この課題に関して、多数の実践的な学卒者の追跡研究を行っており、特に、中等教育段階では進路指導・キャリア教育と職業教育の組織と活動に注目している。
すなわち進路指導やキャリア教育、職業教育の組織と活動、および生徒の職業観形成・進路選択・職業キャリア形成に関する研究がこれにあたる。
高等教育の分野では、中等教育段階と同様に卒業者のキャリア形成に関わる実証研究とともに、IRを通した教育改善、組織改革と職業準備機能といった政策科学的な志向をもつ研究も進めている。特に、近年は大学・短大・専門学校等を包括する第三段階教育としての理論枠組みの検討、実証的な調査研究を進めている。
これらの主題に関して、いずれもマクロな社会経済的構造とミクロな組織と個々人の選択との関係をいかに把握するかという点に関心を払っている。
社会連携としては、これらの研究テーマに関わる文部科学省や厚生労働省などの審議会・調査研究委員会等、あるいはOECD、EU、ILOの研究プロジェクトに対してコンサルタントや研究パートナーとして関わっている。